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<無理心中>重傷の母親も死亡 東京・羽村(毎日新聞)
- 2010.04.24 Saturday
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- 10:08
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- by nu9t4s513b
東京都羽村市の「羽村三慶病院」で21日、男女2人が血を流して倒れているのが見つかった事件で、重傷だった入院患者の宇津ウメ子さん(67)=福生市熊川=は同日午後死亡した。警視庁福生署は、死亡した無職の次男紀彦容疑者(38)=同=が宇津さんをナイフで刺した後、自分の胸を刺して無理心中を図ったとみて、殺人容疑で容疑者死亡のまま書類送検する方針。
同署によると、宇津さんは病室のベッドで、紀彦容疑者は床にあおむけに倒れていた。床に血の付いた果物ナイフ(刃渡り13センチ)が落ちていた。宇津さんの腹には複数の刺し傷があり、紀彦容疑者の胸に刺し傷があった。紀彦容疑者は午前11時半ごろに来院、病室を訪れた直後に宇津さんを刺したとみられる。病室には他2人が入院していたが、事件当時不在だった。
宇津さんは福生市内のアパートで夫と紀彦容疑者の3人で暮らしていた。昨年3月に脳梗塞(こうそく)を患い、6月からリハビリのため入院した。認知症もあり、ほとんど話せない状態だった。夫は今年3月に死亡した。別居の長男は事件について「心当たりがない」と話しているという。【内橋寿明、池田知広、浅野翔太郎】
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同署によると、宇津さんは病室のベッドで、紀彦容疑者は床にあおむけに倒れていた。床に血の付いた果物ナイフ(刃渡り13センチ)が落ちていた。宇津さんの腹には複数の刺し傷があり、紀彦容疑者の胸に刺し傷があった。紀彦容疑者は午前11時半ごろに来院、病室を訪れた直後に宇津さんを刺したとみられる。病室には他2人が入院していたが、事件当時不在だった。
宇津さんは福生市内のアパートで夫と紀彦容疑者の3人で暮らしていた。昨年3月に脳梗塞(こうそく)を患い、6月からリハビリのため入院した。認知症もあり、ほとんど話せない状態だった。夫は今年3月に死亡した。別居の長男は事件について「心当たりがない」と話しているという。【内橋寿明、池田知広、浅野翔太郎】
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性犯罪被害「就寝中」すべて無施錠、高層階4割(読売新聞)
- 2010.04.21 Wednesday
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- 19:05
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- by nu9t4s513b
福岡県内で昨年確認された強姦(ごうかん)と強制わいせつの性犯罪事件のうち、自宅で就寝中に被害に遭った約30件は、すべて無施錠の玄関や窓から侵入されていたことが県警の調べでわかった。
マンションなどの4階以上で起こったケースが約4割に上っており、県警は「高層階でも安心せずに戸締まりを徹底してほしい」と呼びかけている。
県警によると、昨年の性犯罪の認知件数は強姦84件、強制わいせつ355件の計439件。
うち、自宅で被害に遭った約50件(近親者による犯行を除く)のうち、約30件が就寝中で、いずれも無施錠の玄関や窓から侵入した男に襲われていた。約20件が1人暮らしだった。
30件の建物別は▽3階以下のマンションやアパート(44%)▽4階以上(38%)▽戸建て(17%)だった。
・ 日本介護福祉士会、石橋会長の3選が内定(医療介護CBニュース)
・ 高速新料金制度法案、与党委員長が異例の反対(読売新聞)
・ <ゆうちょ銀・かんぽ>新規事業の参入規制緩和で最終調整(毎日新聞)
・ 高校2階、手すりと共に落ち生徒2人重軽傷(読売新聞)
・ 消費税、凍結見直し必要=増税争点に衆院解散も−仙谷国家戦略相(時事通信)
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うち、自宅で被害に遭った約50件(近親者による犯行を除く)のうち、約30件が就寝中で、いずれも無施錠の玄関や窓から侵入した男に襲われていた。約20件が1人暮らしだった。
30件の建物別は▽3階以下のマンションやアパート(44%)▽4階以上(38%)▽戸建て(17%)だった。
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露大統領「領土問題から逃げない」(産経新聞)
- 2010.04.19 Monday
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- 23:10
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- by nu9t4s513b
鳩山由紀夫首相は13日午後(日本時間14日未明)、ロシアのメドベージェフ大統領とワシントン市内で会談した。大統領は、北方領土問題について「自分はこの問題から逃げるつもりはない」と述べ、首相も「トップ同士で解決したい」と応じた。会談後、鳩山首相は記者団に「9月にロシアを訪問したい」と語った。首相就任後初のロシア訪問となる。(ワシントン 酒井充)
・ 柳家花緑さん 結婚 お相手は年上の一般女性(毎日新聞)
・ 寝屋川の女児死亡 懐に飛び込めず見逃す 市と児相 連携、訪問も (産経新聞)
・ 関東北部の平野部、5センチの積雪予報(読売新聞)
・ 職業大学校、4年制廃止へ=敷地売却、付属校に移転−厚労省独自仕分け(時事通信)
・ 入省したての農水省職員逮捕=電車内で女子大生触った疑い−警視庁(時事通信)
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無給の「ノキ弁」も…弁護士は増えすぎた? 日弁連新会長誕生で議論再燃(産経新聞)
- 2010.04.13 Tuesday
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- 01:07
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- by nu9t4s513b
【日本の議論】
弁護士の数を増やすべきか、減らすべきか、法曹界で議論が再燃している。政府は「法的紛争の増加が予想される」として、裁判官、検察官も含めた「法曹人口」全体を拡大すべき−という立場で、司法試験合格者を現状の年2千人程度から3千人程度に増やすことを閣議決定している。これに対して、弁護士側から「これ以上、弁護士が増えると困る」と反発が強まり、「日本弁護士連合会」(日弁連)に合格者1500人論を掲げる新会長が誕生した。「なんでも裁判にするギスギスした『訴訟社会』になる」という反対論も根強い。果たして適正な弁護士の数とはどれくらいなのか。
■「1500人に削減を」新日弁連会長が誕生
「弁護士の就職難が深刻化している。立ち止まって検証すべきだ」
今年3月10日、日弁連の会長選で当選した宇都宮健児弁護士(63)=東京弁護士会所属=は東京・霞が関の弁護士会館で記者会見し、改めて、こう強調した。
東京や大阪の弁護士会主流派が推す元日弁連副会長の山本剛嗣(たけじ)弁護士(66)=同=との一騎打ちで、異例の再投票の末に勝利を収めた宇都宮弁護士。「弁護士人口が急増し、就職難となっている」と訴えて、司法試験合格者を現状の年間約2千人から1500人程度に削減することを提唱した。それが大きな勝因となったのは明らかだった。
年間1000人程度だった司法試験合格者を平成22年をめどに3千人程度とすることを、法曹界での議論の末、政府が閣議決定したのは14年。「3千人」はまだ実現していないが、2千人程度まで増やされた結果、弁護士から「このままでは、やっていけない」と悲鳴に近い声が上がるようになった。
司法試験合格者の8〜9割が弁護士になるため、20年前に約1万4千人だった弁護士の数は約2万9千人に急増。その結果、相対的に1人当たりの依頼者も減り、経済的に“困窮”する弁護士が増えたのだ。そうした弁護士の不満を吸収したのが宇都宮弁護士だった。
政府は30年に弁護士、裁判官、検察官の法曹人口を5万人とする計画で、そうすると弁護士は4万人を超えることになる。弁護士の危機感は大きい。
■「イソ弁」はまだいい方 給料ゼロの「ノキ弁」
「このままでは大変なことになる。ただでさえ、一生懸命、勉強して弁護士になっても、法律事務所にも入れず困っている仲間が多い」
ある若手弁護士はこうぼやいてみせた。司法試験に合格し、司法修習を終えた新人弁護士は、顧客もいなければ経験もないため、普通はまず先輩弁護士の法律事務所に入り、給料を得ながらキャリアを積む。こうした弁護士を「居候(いそうろう)弁護士」、略して「イソ弁」と呼ぶが、最近は新人弁護士が増えすぎて、イソ弁を受け入れる事務所が足りない。
「給料なしで、事務所の机だけ借りて、自分で“営業”している若手弁護士も多い。軒(のき)の下を借りているようなものだから、『ノキ弁』と呼ばれている。仕事がなかなかなく、収入は大変厳しい」
若手弁護士はこう話す。勉強を重ね、司法試験という難関を突破しても、最近の若手弁護士は平均年収300万〜400万円ともいわれる。
「このままでは志がある優秀な若者が弁護士にならなくなる」
弁護士増員について詳しく書いた「こんな日弁連に誰がした?」の著者、小林正啓弁護士はこう危機感を募らせる。「国民の権利を守る法律家に、優秀な人材が集まらなくなれば、困るのは国民。弁護士業界だけの問題ではない。弁護士の数を減らしても、本質的な解決にはならないが、当面はやむをえないのではないか」
すでに、利益ばかり重視するあまり、安易に訴訟を起こそうとするなど、「正義より利益優先」の弁護士も増え始めているという。高利の金融業者から「過払い」金利を回収するように依頼した多重債務者が、取り戻した過払い金のほとんどを弁護士に報酬として支払わされ、トラブルになるケースも目立つようになっている。
■人を助ける余裕を失った弁護士、訴訟社会の危機…
「困った人を助けるのが弁護士だ。しかし、ボランティアで困っている人を助けるためには、自分に余裕がなければ無理。『貧すれば鈍する』だ」
ある弁護士はこう、本音を打ち明けた。
東京や大阪など大都市は、それでも企業や団体が多く法的トラブルや犯罪も多いため、弁護士の仕事もある。しかし、地方はもっと深刻だ。
「地方では、事務所を維持できなくなる弁護士も出ている」
ある弁護士はこう話す。宇都宮弁護士を日弁連の会長選に勝利させたのも、地方の弁護士の支持だった。宇都宮弁護士は東京では得票数で対立候補に敗れたが、地方では逆転。その結果が当選につながっている。
「弁護士が増えすぎると、国民が訴訟を乱発する『訴訟社会』になる」
こう指摘する専門家や弁護士もいる。確かに弁護士の数が多い米国は、ささいなトラブルも裁判になることなどから、「訴訟社会」「濫訴(らんそ)社会」と呼ばれ、さまざまな問題が指摘されている。
米ニュー・メキシコ州で、ハンバーガーショップでコーヒーを購入した高齢者の女性が、持ち帰る途中に、こぼしてやけどを負ったとして、店側を訴えた訴訟は、賠償金286万ドル(約3億円)の支払いを命じる判決が出たため、日本でも注目された。
富裕層のように高額の法的なコストを払えない大多数の国民に不利だという指摘もあり、日本がこうした社会の仲間入りをするべきか、慎重な議論が必要だ。
■弁護士は甘えている?増えれば「安く」なる?
一方で「弁護士が多すぎる」という意見に対しては、批判もある。
「弁護士は甘えていると思う。もし、法律事務所を維持できないなら、サラリーマンになればいい。弁護士だからといってお高くとまっているから、そういう発想になる」
米国で弁護士資格を取得した中央大の平野晋(すすむ)教授はこう厳しく批判する。米国では、一般企業や官公庁で、いわばサラリーマンとして働く弁護士が多い。「日本は弁護士の数が少な過ぎる。弁護士に相談できず、正当な権利を主張できないため、泣いている国民は多いのではないか。弁護士が増えれば、リーズナブルな価格で法律サービスが提供されるようになり、国民のためになるはずだ」。平野教授はこう強調する。
確かに日本はほかの先進国に比べると、弁護士ら法律専門家が少ない。1997年で、米国で国民約290人に1人、英国で約710人に1人、ドイツが約740人に1人、フランスでも約1640人に1人の法律専門家がいるのに対し、日本は約6300人に1人だった。現在では日本の弁護士らは増えているが、それでもフランスの水準にも及ばない。
「米国ほど弁護士を増やさなくても、ヨーロッパレベルまで増やせばいい。『濫訴社会になる』という指摘はあるが、それは自分の利益ばかりを主張するいまの日本の風潮が問題で、正当な権利を尊重することとは別問題だ」。平野教授はこう主張する。
また、「困っている」といいながら、高所得を得ている弁護士が多いことも、「弁護士が多すぎる」という意見の説得力をそいでいる。脱税で摘発される弁護士も後を絶たない。今年3月にも、8億円超を脱税したとして、東京弁護士会所属の弁護士が所得税法違反罪で起訴されたばかりだ。
■国民のための司法とは?
そもそもいまの法曹人口拡大策は、日弁連も合意したうえで閣議決定されたことだった。経済の国際化や社会問題の複雑化などで法的トラブルの増加が予想されることなどを理由に、司法制度改革の一環として決められたことで、基礎となる議論を行った政府の「司法制度改革審議会」には、法学者や裁判官、検察官だけではなく、弁護士の代表も加えられていた。
「今ごろになって、『弁護士が多すぎる』なんて言い始めるのはおかしい」。ある法務省関係者は、こう眉(まゆ)をひそめる。
「日弁連は『法曹一元化』という制度導入が実現すると思いこんで、いまの拡大策も受け入れてしまった」
「こんな日弁連…」の著者、小林弁護士はこう分析する。
法曹一元化は、弁護士を経験した者から裁判官や検察官を選ぶ制度。現在の日本は、原則として裁判官、検察官、弁護士にそれぞれ組織上の壁があり、人事は一部の例外を除くと分けて行われているが、法曹一元化が実現化すると、優秀な弁護士が裁判官になることになる。日弁連では、伝統的にこの制度の実現を望む首脳が多く、司法制度改革でも議論された。
法曹一元化のためには裁判官や検察官への人材を供給するため、多くの弁護士が必要となる。だから日弁連は、「弁護士増」を受け入れたのではないかという推測もあるのだ。
しかし、現実には法曹一元化は日本にはなじまないと判断され、導入されなかった。その一方で、弁護士を増やす法曹人口拡大は進められている。平成14年の閣議決定では、司法試験合格者は今年3千人になることになっている。
今年の合格者が実際に3千人となるかは現時点では不明だが、「弁護士が多すぎる」という意見は、法務省と文部科学省が設置しているワーキンググループで改めて、議論の俎上(そじょう)に乗ることになりそうだ。
今後の行方が注目されるが、議論でもっとも重視しなければならないのは「国民の正当な権利を守るためには、どうすればいいのか」という点であることはいうまでもないだろう。(菅原慎太郎)
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弁護士の数を増やすべきか、減らすべきか、法曹界で議論が再燃している。政府は「法的紛争の増加が予想される」として、裁判官、検察官も含めた「法曹人口」全体を拡大すべき−という立場で、司法試験合格者を現状の年2千人程度から3千人程度に増やすことを閣議決定している。これに対して、弁護士側から「これ以上、弁護士が増えると困る」と反発が強まり、「日本弁護士連合会」(日弁連)に合格者1500人論を掲げる新会長が誕生した。「なんでも裁判にするギスギスした『訴訟社会』になる」という反対論も根強い。果たして適正な弁護士の数とはどれくらいなのか。
■「1500人に削減を」新日弁連会長が誕生
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今年3月10日、日弁連の会長選で当選した宇都宮健児弁護士(63)=東京弁護士会所属=は東京・霞が関の弁護士会館で記者会見し、改めて、こう強調した。
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政府は30年に弁護士、裁判官、検察官の法曹人口を5万人とする計画で、そうすると弁護士は4万人を超えることになる。弁護士の危機感は大きい。
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「このままでは大変なことになる。ただでさえ、一生懸命、勉強して弁護士になっても、法律事務所にも入れず困っている仲間が多い」
ある若手弁護士はこうぼやいてみせた。司法試験に合格し、司法修習を終えた新人弁護士は、顧客もいなければ経験もないため、普通はまず先輩弁護士の法律事務所に入り、給料を得ながらキャリアを積む。こうした弁護士を「居候(いそうろう)弁護士」、略して「イソ弁」と呼ぶが、最近は新人弁護士が増えすぎて、イソ弁を受け入れる事務所が足りない。
「給料なしで、事務所の机だけ借りて、自分で“営業”している若手弁護士も多い。軒(のき)の下を借りているようなものだから、『ノキ弁』と呼ばれている。仕事がなかなかなく、収入は大変厳しい」
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東京や大阪など大都市は、それでも企業や団体が多く法的トラブルや犯罪も多いため、弁護士の仕事もある。しかし、地方はもっと深刻だ。
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ある弁護士はこう話す。宇都宮弁護士を日弁連の会長選に勝利させたのも、地方の弁護士の支持だった。宇都宮弁護士は東京では得票数で対立候補に敗れたが、地方では逆転。その結果が当選につながっている。
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こう指摘する専門家や弁護士もいる。確かに弁護士の数が多い米国は、ささいなトラブルも裁判になることなどから、「訴訟社会」「濫訴(らんそ)社会」と呼ばれ、さまざまな問題が指摘されている。
米ニュー・メキシコ州で、ハンバーガーショップでコーヒーを購入した高齢者の女性が、持ち帰る途中に、こぼしてやけどを負ったとして、店側を訴えた訴訟は、賠償金286万ドル(約3億円)の支払いを命じる判決が出たため、日本でも注目された。
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確かに日本はほかの先進国に比べると、弁護士ら法律専門家が少ない。1997年で、米国で国民約290人に1人、英国で約710人に1人、ドイツが約740人に1人、フランスでも約1640人に1人の法律専門家がいるのに対し、日本は約6300人に1人だった。現在では日本の弁護士らは増えているが、それでもフランスの水準にも及ばない。
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また、「困っている」といいながら、高所得を得ている弁護士が多いことも、「弁護士が多すぎる」という意見の説得力をそいでいる。脱税で摘発される弁護士も後を絶たない。今年3月にも、8億円超を脱税したとして、東京弁護士会所属の弁護士が所得税法違反罪で起訴されたばかりだ。
■国民のための司法とは?
そもそもいまの法曹人口拡大策は、日弁連も合意したうえで閣議決定されたことだった。経済の国際化や社会問題の複雑化などで法的トラブルの増加が予想されることなどを理由に、司法制度改革の一環として決められたことで、基礎となる議論を行った政府の「司法制度改革審議会」には、法学者や裁判官、検察官だけではなく、弁護士の代表も加えられていた。
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「こんな日弁連…」の著者、小林弁護士はこう分析する。
法曹一元化は、弁護士を経験した者から裁判官や検察官を選ぶ制度。現在の日本は、原則として裁判官、検察官、弁護士にそれぞれ組織上の壁があり、人事は一部の例外を除くと分けて行われているが、法曹一元化が実現化すると、優秀な弁護士が裁判官になることになる。日弁連では、伝統的にこの制度の実現を望む首脳が多く、司法制度改革でも議論された。
法曹一元化のためには裁判官や検察官への人材を供給するため、多くの弁護士が必要となる。だから日弁連は、「弁護士増」を受け入れたのではないかという推測もあるのだ。
しかし、現実には法曹一元化は日本にはなじまないと判断され、導入されなかった。その一方で、弁護士を増やす法曹人口拡大は進められている。平成14年の閣議決定では、司法試験合格者は今年3千人になることになっている。
今年の合格者が実際に3千人となるかは現時点では不明だが、「弁護士が多すぎる」という意見は、法務省と文部科学省が設置しているワーキンググループで改めて、議論の俎上(そじょう)に乗ることになりそうだ。
今後の行方が注目されるが、議論でもっとも重視しなければならないのは「国民の正当な権利を守るためには、どうすればいいのか」という点であることはいうまでもないだろう。(菅原慎太郎)
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連合静岡の辞任要求を陳謝=小沢氏の抗議受け−古賀会長(時事通信)
- 2010.04.08 Thursday
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- 02:26
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連合の古賀伸明会長は5日の記者会見で、連合静岡の吉岡秀規会長が、参院選の静岡選挙区(改選数2)に2人目の民主党候補を擁立した小沢一郎同党幹事長の辞任を求めたことについて「他の組織への越権行為であり不適切な発言だ。不本意極まりなく、小沢氏、民主党におわび申し上げたい」と陳謝した。関係者によると、小沢氏は1日、連合本部を訪れ、発言に抗議し、古賀氏は「問題があった」として謝罪した。
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